英国王のスピーチ "King's Speech"

90点


前々から予告等で気になっていた英国王のスピーチを見て来た。

驚いたことに、平日の昼間なのにチケット売り場は行列、席も前方3列以外ほぼ埋まっていて、隣に人がいる状況で久しぶりに映画を見た。
アカデミー賞効果は絶大。実際に映画はすばらしく、アカデミー賞も納得の出来栄え。万人にお勧めできる傑作だと思う。

この英国王のスピーチは、英国のエリザベス女王の父親がモデルなので、劇中に出てくる二人の娘のうち一人が現エリザベス女王!ということを知ってなぜだか嬉しくなってしまいました。



〜以下感想〜ネタバレあるかもしれないので注意

兄のダメっぷりが見事だった。あそこまでダメな王様って本当かとwikiで調べてみたら、本当らしい。兄エドワード8世
王妃役のヘレナ・ボナム=カーターがいい味を出していた。イギリス訛りの英語うまいなぁと思ったらもともとイギリス出身とのこと。ファイトクラブのマーラシンガー役の印象が今でも私の中に強く残っていて、この映画を見る前はどうなのだろうと思っていたけど、いやはやすばらしい演技だった。最後の「ライオネル」の台詞なんてもう胸が熱くなった。
一番好きなシーンをネットで探したらやっぱりあった。グレーな気もするけど、youtubeがあったのでこっそり紹介
どういうシーンかというと、最初は堅物だったジョージ6世が悪い言葉を連発するシーン。王様であるにも関わらずこういう発言ができる、ということがこの二人の信頼関係の深さを物語っていると思う。
このシーンでローグが、
「Long pauses are good,They add solemnity to great occasions」
(長い間は厳格に見えるから気にするな)
と言ったことに対して、王様が
「I'm the solemnest king who ever lived」
(私は最も厳格な王様だろうね)
というシーン。うまく喋れない自分に対する皮肉を込めたジョークについ笑ってしまった。
(※映画で使われていた正しい訳は忘れたので、これは私の勝手な日本語訳)

この映画は笑いどころも多く、王という立場で苦しむ一人の人間の苦悩と友情、支えてくれる家族、そして困難に挑戦して乗り越える素晴らしさを伝える幸せな映画でした。

ちなみに、汚い言葉が多いせいか、外国では年齢制限ついているとか。日本はPGついていないのは、日本人(特に子供)は英語を理解できないから問題ないってことかしら。

以上。